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【中村中学校】100年ライフを生きる上で必要な力
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投稿日:
2019/07/15
投稿者:
中村中学校

本記事は2019年5月12日に開催された中村中学校 学校説明会にて江藤健教頭が発表された「中村の目指すところ〜中村で身につく力」を再現したものです。

目次

1.これまでの社会で必要とされた力

(1)大量消費・画一化・均一化が良しとされていた”工業化社会”

↑こちらの写真に写っている競技をご存知ですか。これはレガッタと言います。8人の人たちでボートを漕ぐ競技なんですね。 ボートは右上に進んでいくんですが、よく見ると実はみんな同じ動きをしているんです。みんなの動きがずれると進む場所がとんでもないことになってしまいます。みんなコックスというリーダーの指示のもと動いています。「ちょっと右、早いよ、合わせて」なんて言いながらまっすぐ進んでいくんです。 これ(レガッタ)は、昔の工業化社会の一つの例のようなものとして挙げられるのかなと思います。

では、工業化社会って何ですかというと、今までの社会=同じものをたくさん作って、それを大量に使う時代。皆さんよく飲んでいるお茶とかもそうですね。同じものを大量に作って、それを消費していく時代。 それから、人や物も、画一化とか均一化、同じことを良しとされた、人と違うんじゃなくてみんなと一緒の方がいいですよとされてきた時代。 それから、大昔は農作業をしていました。農作業というのはみんなで「今日は田植えしましょう、今日はみんなでどこどこさん家の田んぼの稲刈りをしましょう」といういっせい作業だったのですが、工業化社会になると、「縫う人は私、合わせる人は私」というように分業化していくんですよね。 これが工業化社会。今から30年とか40年くらい前がこういう社会だったと思ってください。

(2)グローバルな視点・思考力・判断力が求められる”知識基盤社会”

みなさん、この写真↑は何かわかりますか。はい、ラフティングですよね。 これもレガッタと同じようにボートに乗っているわけなんですが、実はみんな動きが違います。状況によってパドルを動かしたり場合によっては岩を押したりなんてことをします。 リーダーは、一番後ろにいます。後ろから指示を出します。 見ての通り、激しいですよね。 これは今の知識基盤社会の一つの縮図と言えると思っています。

では、知識基盤社会って何ですかというと、情報化がどんどん進んで、グローバル化が進む社会ということです。

具体的に言いますね。 清澄白河(中村中学校がある地域)にある小さなお店であっても、インターネットを使えばアメリカやヨーロッパの人でもそのお店の商品を買えますよね。逆にアメリカのお店の商品を日本で買うこともできますよね。 このようなことがどんどん進んでいきます。ということは、清澄白河の町だけで美味しいケーキを作っていれば良いのではなくて、他の国や地域の人たちにも買ってもらえるようにしないといけない。 とすると、競争が激しくなります。もっともっと良いものを作らなければいけないという技術革新が起こってきます。 そうなると、これからの社会では世の中がどうなっているのかという知識、その知識を使って何をすべきか考えたり、判断する力が必要になってくるんです。

(3)従順性・同一性・同調性が今までの正解

もうちょっとだけ噛み砕いてお話しします。

これまでの社会で正解とされてきたことはなんだったのか。 例えば、「右へならえっ!」て言ったら、みんな右へならえします。このような指示に従って、指示通りに動くこと。 それから、受け身の授業。全員が先生の方を見ながら授業を聞くというスタイル。あるいは高校球児が目標達成のために、みんなで坊主になること。あるいは四つの選択肢から答えを一つを選ぶなんていうこと。

こういうことが今まで全部良しとされてきました。指示に従うこと、みんなと同じにすること、一緒にやることが良しとされてきました。

もちろん今、そしてこれからの社会でもこれは不正解ということではないんですよね。正解の部分もあります。

では、これからの社会では何が正解なのかお話ししますね。

2.これからの社会で必要とされる力

(1)自ら考え、判断し、多様性を認めることがこれからの正解

皆さんは、金子みすゞの有名な言葉を知っていますか。金子みすゞという人が、「わたしと小鳥とすずと」という詩を書いていますよね。その中に、「鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい」と言っています。

これからの時代、こういう考え方が必要ですよね。みんなと一緒じゃなくていいという考え方。 それから、活発な授業。みんながずっと座って先生の話を聞くだけじゃなくて、議論をしたりディスカッションをしたり、いろいろな意見を交換したり、そういったことが必要になってきます。

あるいは、今まではAとBがあった場合、どちらかしか選択できなかったんです。例えば猫と犬、どっちが好きですか。私は犬派、私は猫派、でよかったんですよね。 そうではなく、犬派も猫派もお互いにいいですねと思えるような、AorBじゃなくて、A+B=Cという考え方を出していきましょうというのがこれからの正解になってくる。

それから、「選択肢の中から答えを見つける」というのも少なくなっていきます。 自分の考えを書いていくことも必要になってきます。考えたり、自分で判断したり、それを表現したり。つまり自ら進んで多様性を認めながらみんなと協力していく、こういったことがこれから常に必要になってくると考えてください。

(2)学力だけでは対応しきれない時代に求められるのは”非認知型智力”

では、これからの社会の中で、どんな力が求められてくるのかというと、まずは学力です。分かりやすく言うと、偏差値とか点数とか、目に見えて数値化できる力です。日本語力、英語力、いわゆる学力といわれるものです。 これらは土台として大事です。しかし、これだけでいいのでしょうか。

これからの社会で求められる力というのは、数値化できない力です。例えばどんな力なのでしょう。

例えば、グローバルに物事を見ていく力、まずは地元、地域、日本で行動する力。私たちはグローバルとローカルをまとめて、“グローカル”なんていう言い方をしていますが、そういう考え方が必要とされています。

あるいはクリエイティブアウトプット=思考・判断し文字化する力も大事です。 一生懸命考えても、どんなにいいアイデアを持っていても、それを言葉にして伝えられなかったら誰もわからないですよね。 だからこそ、発信する力、文字にする力が当然大事になってきます。

それから、セルフガバメント=考えて行動する力。 「考えて書く」でもいいです、「人に伝える」でもいいです、何か行動を起こす力が当然必要になってきます。

そして、一番大事なのはコーディネイティヴリーダーシップかもしれません。人と上手に関わっていく力ですよね。 人は一人では生きていけません。でも、人の顔色ばかりうかがっていたら、何にもできません。うまく人と距離間を取りながら生きていくことが大事ですよね。 実際、経済産業省のホームページに記載されている、社会人基礎力のところでも同じようなことが書かれています。

これからの時代、こういった力を付けていかなくてはいけないのではないでしょうか。 では、中村中学校・高等学校は具体的にこれをどのように身につけていくのかというのをお話しをさせていただきたいと思います。

(3)中学・高校は非認知型智力のアップデートを訓練する場所

社会人基礎力は、よく使われている言葉で、「3つの能力」と「12の能力要素」から構成された大事な力のことです。ここでは「ほら、同じこと書いてあるでしょ」ということが言いたいのではなく、ポイントはリフレクション=振り返りが必要だと言うところです。 つまり、知識や技術を一度身につければよい訳ではなくて、振り返りながら、「あれ、もうちょっとこうしなきゃダメかな」とか、「前回うまくいったのに今回うまくいかなかったな、もっとこうしなきゃ」という振り返りが大事になってくると考えています。

つまり、これからの時代は一度身につけた知識や技術を常に更新していくこと、アップデートして、より深めていくことが必要になっていきます。「非認知型智力」もそうです。

今までだったら中学高校で勉強して算数ができるようになった、数学ができるようになった、英語ができるようになった、で良かったんだけども、中学高校は智力の素地、基本・土台を作って、より良くするための訓練をする場所なんだと考えています。

大学に行っても、社会人になっても、おばあちゃんになっても、アップデートし続けなければいけない、そのための練習をする場所が中学高校なんじゃないかなと思います。当然、中村にはそういう機会が多く設定されていると我々は思っています。

3.中村で身につけさせる力

(1)グローバルな視点を持つきっかけとなるプログラムが満載の6年間

では、具体的に4つの力についてお話しします。

まずはこのグローカルです。

中村では「視野を広げる、世界に目を向ける、自分にだけじゃなくて他者にも目を向ける」ためのトリガー(きっかけ)がたくさんあります。

例えば中学二年生では、国内サマースクールを実施しています。実際に英語で深川の街をネイティヴスピーカーに紹介します。 事前に、どういうふうに教えるのか、どういうふうに回るのかというのを打ち合わせし、当日は実際に「ここは清澄庭園で~」と英語で紹介しながらあちこち回って、最終日にそれを英語で発表するという三日間のイベントです。生きた英語を使う楽しさであったり、伝えることの楽しさ難しさを勉強するのが国内サマースクールなんですね。

それから、中学二年生と三年生を対象に、実際に海外に行く海外サマースクールというのがあります。 アメリカのデンバーまたはオーストラリアのブリスベンに11日間行きます。 初めて海外に行く生徒もたくさんいます。これがきっかけで、視野が広がったり、あるいは国際科(高校で普通科と国際科に分かれる)に行きたいと思う生徒も出てきます。こういったきっかけがあります。

高校に入ってからも、いろいろな取り組みがあるのですが、例えば、普通科の短期研修、2ヶ月間の研修があります。 それから、国際科に入りますと1年間必ず留学します。また、 この左下の写真に写っている生徒はトビタテ!留学JAPANという留学プログラムでダンス留学していたんですけども、こういった高校進学後も海外に関わる仕組みがたくさんあります。

トビタテ!留学JAPANというのは文部科学省が企画をして、民間の企業からお金を集めて、そのお金で高校生、大学生が留学できる仕組みです。 留学するには多額のお金が掛かりますが、トビタテ!留学JAPANは全額負担してくれますので、基本的に自己負担はありません。

大学では以前から行われていたのですが、高校生は5年前からスタートしました。分野はアカデミック部門、プロフェッショナル部門など4つあり、どれに応募しても構いません。「私はこんな思いでアメリカに行きたいです」、「こんな思いでこんな留学したいです」というのを、きちんと書類にまとめて面接でプレゼンテーションして合格すると留学できます。

編集部注釈:中村高等学校は5年連続で「トビタテ!留学JAPAN」の日本代表に選出されている。「トビタテ!留学JAPAN」高校生向けプログラムが始まって以来4年連続で日本代表に選出されているのは東京の私立学校は開成高等学校、品川女子学院高等部、東洋英和女子学院高等部、順天高等学校と中村高等学校の5校のみと。選出されることが非常に狭き門であることがわかる。

(2)得意の異なる多様な生徒が集まるための6つの入試

次は、本校の入試について。本校には簡単に言うと6つの入試があります。色々な入試があります。 なぜ入試がたくさんあるかというと、学校が受験生に聞いている力が違うからです。ただ勉強ができるか・できないかだけではありません。

コツコツと努力できる、 英語が得意、 考えるのが得意、 ピアノが得意、 習い事を一生懸命やってきたなど、 色んなことを武器にした人たちに、集団の中にいてほしい、みんなで高め合ってほしいと考えています。 みんなの得意が違う空間、これもある意味グローバルな視点と言えると思います。

(3)地域や日本の歴史・文化を体感し、ローカルな視点を持つ取り組み

今度はローカル、地に足をつけた取り組みです。

例えば、これは深川めぐりですね。みなさんは松尾芭蕉を知っていますか?芭蕉庵跡が中村中学校のすぐ近くにあるのですが、そこにしばらく住んでいて、そこから『奥の細道』に出て行ったと言われています。

そういった松尾芭蕉も含めて、地域の歴史を勉強する機会があったり、あるいは今年の中学一年生から復活する茶道教室、あるいは田植えなどの自然体験といった日本の歴史・文化をしっかり体感する機会を設けています。

中学三年生時には、修学旅行で京都・奈良・広島に行きます。3府県に行くので、結構ハードスケジュールです。京都・奈良では、日本の文化を学びます。広島では、戦争について考えます。

それから高校二年生の時に沖縄に修学旅行で行きます。 みんなで海に入って「きゃー楽しい」とやるのではなく、歴史や沖縄の社会について勉強し、戦争について学び、平和についてしっかり考えよう、というテーマの旅行です。 ただ「戦争はダメだ」というだけではなく、「平和ってなんだろう」と奥深いところまで考える機会だと思っています。

このようにグローカルな力をつけていきます。

(4)女子校で身につく”人間関係調整力”と、小規模校で身につく”自主性”

次に、コーディネイティヴリーダーシップ=人間関係を作る力についてお話しします。

本校の校訓は、「清く、直く、明るく」です。 この校訓を具体的に形にするために作られたも生活目標が以下の3つです。 「セルフコントロール=わがままをおさえる」 「セルフガバメント=ひとに迷惑をかけない」 「ソーシャルサービス=ひとに親切をつくす」

この3つの生活目標の頭文字が全部Sなので、「3つのS」と呼んでいます。 この校訓も生活目標も、人との関係を築く上でとても大事なことですよね。これを基礎としながら人間関係をきちんと作ってほしいと考えております。

そして、本校は女子校です。 小学生のみなさんはおそらく共学の学校に通われているでしょうから、女子しかいない世界ってピンとこないかもしれません。お父様も分からないですよね。お母様も女子校出身の方はだいたい雰囲気が分かると思いますが、共学出身の方が多いのではないかと思います。 女子校という空間はどういう空間なんでしょう。

やはり女子との関係作りは、とても大事です。 この間、卒業生がこんなことを言っていました。 「結局、会社に入ってからも女性の先輩とうまく関係を築くことや同期の女子とうまくやっていくことが一番大変です。その大変なことを中高の6年間で経験できたことは、とても大きかったです」と話をしていました。 女子校勤めの私も、同じ職場の中や生徒との関わりの中で、女子との関係づくりが大切だなと思います。。

それから、よく言われているリーダーシップ、フォロワーシップ。リーダーに立つ人、それを支える人、女子校ではその両方を経験できます。 ちょっと砕いて話をすると、男子がリーダーだとちょっとやりづらい、「私、手伝うよ」と言いづらい女子がたくさんいます。ところが、女子校だとリーダーも女子なので、「私それ手伝う」、「私それやるよ」とフォロワーになりやすいんですね。そういう経験がしやすいのは女子校のいいところかなと思っています。

それから、当たり前ですが、すべて女子が自分たちで行います。 例えば、重たいものがあった時に「あぁ重たい!」と言うと、共学だったら男子がすぐ持ってくれるかもしれませんが、女子校では女子が自分たちで全部やります。重たいものも持ちますし、なんでも自分たちでやります。 そういう意味では、主体性、自ら行動する力が育っていきますよね。

さあ、それから本校は非常に規模の小さな学校です。 小規模な学校ってどんな特徴があるのでしょうか。

1学年1000人いる学校だと、役割が何にも与えられないということがあるのですが、本校は小さな学校なので、全員が色々な係や役割を担当します。部活を二つ掛け持ちすることもよくあります。 ですから、忙しいです。 だからこそ、まず主体性が育ちます。色々な役割をしなくてはいけないので、「あの係をやらなきゃ、この係もやらなきゃ」とすべて自分でやります。 中村の生徒は本当に忙しいです。 そして、それを自分でスケジュール管理しています。これについては、あとで説明しますね。

それから、インペリアルリーダーシップ=皇帝型リーダーシップと書きましたが、リーダーが「あれをやりなさい、これをやりなさい」と指示を出すやり方のことを言います。 企業ではよくあるやり方ですが、女子校では上手くいきません。だいたいみんな反発して「ふざけるな」と言って終わってしまいます。

私たちが普段行なっているのは、調整型リーダーシップです。 リーダーがサブリーダーの子たちとミーティングしながら、「じゃあ、こうしよう。ああしよう。」と話を決めて、それを今度は各グループのメンバーに伝えていく。こういったこと、実は女子はとても上手なんですよね。これはこれからの社会でとても必要なスキルではないかと考えています。

(5)行事や学校生活を通して身につける調整型リーダーシップ・対人力・多面的思考力

当校の体育祭は、高校三年生から中学一年生の縦割りになります。クラス単位ではありません。縦割りで4色のチーム対抗でやります。 高三が中一をうまく指導しながら進めていきます。 その時に、「ほら1年生、動きなさい、何々やりなさい」と命令口調でやってしまうと上手くいかないんですよね。上手に言葉を選んで、その子たちを上手く動かしていく、ということを行事を通じて養っていきます。先輩を見て後輩は育ちます。「ああいう先輩になりたい。」と育っていきますから、行事での成長は測りしれません。

もちろん行事での成長だけに期待しているわけではありません。 日々の学校生活の中でも人間関係を円滑にする訓練をしています。

中学校ではグループワークを行なっています。 対人力ですよね。 例えば、同じ言葉を発するにしても、刺々しい言葉を使ったら相手を不快な気持ちにさせます。では、どうやったら相手は嫌な思いをしないで聞いてくれるんだろう。 人に何かをお願いする、そういった術をグループワークを通じて学んでいきます。

それから中学1,2年ではクリティカルシンキングという授業をやっています。 どういうことかというと、物事というのは見方によって全然違います。だから、見方を勉強しましょうという授業です。

例えば、そちら側から私の手を見た場合、みなさんは私の”手の甲”しか見えませんよね。一方、私は”手の平”しか見えません。しかし、同じ手であることに変わりはありません。 このように物事には多面性がありますから、見方をきちんと勉強しましょう、という授業を行います。 人によって物事の見え方は違いますよね。だからこそ様々な考え方を含めながら、「あ、それも確かに正しいね」とみんなで意見をまとめていく、合意形成していく訓練を実際の授業ではやっています。

(6)文字化する機会は年間20回以上!磨かれる発信力と表現力

さあ次は、クリエイティヴアウトプット=発信する力ですね。 100本表現とありますが、本校はとにかく書かせます。たくさん書く訓練をします。 実際に一年で20本くらい書きましょうという目標を掲げていますが、去年の中学一年生に限っていうと、もう40本書いています。 何かと言うと「レポートを書きましょう。感想を書きましょう」といって、発信する力を養っています。

それから、キャリア教育の中では、職場体験をやっています。これも、 「体験しました」「働くって大変です」「お金稼ぐのも大変です」だけではなく、本校ではこれをレポートにし、さらには報告会で発表します。 プレゼンテーション形式で、「私はこういう体験をしました。こういうことを勉強しました」と発表する報告会を開きます。

このように、書いたり発表する機会を非常に多く設けております。

これは読書ノートです。 ちょっと薄くて見づらいのですが、『アンネの日記』を読んでの感想が書いてあります。 「あぁ面白かった、楽しかった」と読みっぱなしにするのではなく、それをきちんと言葉にして感想を書くということも行なっています。

実は本校は全員iPadを持っています。 授業ではiPadで調べものをし、発表の場ではiPadを使って説明しています。iPadをツール、道具の一つとして生徒は上手に使っています。 そのiPadでも表現力を磨いています。私のこのプレゼンテーションよりよっぽど上手なパワーポイントを作っています。

そういった発信力を磨く機会も多く設けています。

(7)セルフガバメントについて

続いて、主体性を育む取り組みについてです。 まず本校ではスコラという手帳を全員が持っています。予定やその日やったこと、感想などを書き、週1回、担任に提出します。 こうやってP(Plan)、D(Do)、C(Check)、A(Act)のサイクルを身につけていきます。 このスコラは高3生のものです。担任のチェック・コメントないですよね。 最終的にはこうやって自己管理できることを目指します。ちなみに、この生徒は明治大に合格しました。

本校独自の取り組みYou Teachと一般的に行われているActive Learningについてです。 You Teachは、グループごとに担当を決めて、教え合うという取り組み、またActive Learningは、いろいろな授業で行われています。 こうした教え合い、学び合いの中で、主体性が育っていると思います。

あとは学校行事ですね。 この写真に写っている、四角い箱のようなものはコーヒーカップです。これは女子だけで作ってます。 高校生になるとこういった大掛かりなこともしています。全部自分たちでやっています。 自ら構想して、自ら作って、そして複数の活動を両立しています。 例えば、このコーヒーカップはクラスの活動ですが、部活では別のことをやっています。それとは別に、委員会では委員会のことをやっています。 そういったことをすべて両立しながら成長していくのが、本校の良いところの一つであると考えています。

これは、先ほど少し出てきました、国際科ですね。 親元を離れて、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドに一年間、留学をする訳ですから、 自主自律の考え方が当然備わっていきますよね。

(8)あえてコース設定せず、多様な生徒が交わる中学校。高校では、大学入試に向けた万全な体制として、コース別クラスを編成

突然、国際科と言われてもわからないと思いますので、本校のコース設定について少し説明させてください。

本校は、中学三年間はコース設定していません。 なぜかというと、多様な生徒がクラスに集まって、「みんなで集団として高め合っていきましょう」と考えているからです。

ところが、大学受験をするときに様々な面を考えると、中高6年間コース設定無しというのは難しいです。 ですから、高校に上がるときに普通科と国際科に分かれるようにコース設定をしています。さらに、普通科の中でも特進、総進と分かれます。

国際科に話を戻しますが、一年間の留学が必ず付いてきますので、英語力がものすごく付きます。ネイティブの方と普通に英語で会話をしていて、端から見てかっこいいなと思います。

ここまでのお話をお聞きいただき、本校は、様々な形でこれからの社会に求められる力をきちんと付けていってるんだということを、今日少しでもお分かりいただけたら嬉しいなと思います。

(9)中村中学校・高校が目指す女性像とは「機に応じて活動できる女性の育成」

そういった力を付けながら、本校としては「シンクグローバリー=地球規模で物事を考え」て、「アクトローカリー=地元でちゃんと活動ができる」、そういう生徒に育てたいと考えています。 「すぐアメリカに行って何か活動をしてくれ」、「ロシアに行って何かをしてくれ」と言っているわけではなく、「考え方はちゃんと世界規模で考えよう。だけど、まずはできること、自分ができることをやりましょう」と、そうした思考を持つ生徒を育てたいと思っています。

そしてもう一つ。 コンピテンシーですね。 「変化に対応できる力、変化を予測して行動する力」、そういったものを身につけて欲しいと思っています。 「世の中がどう変わるか不安だ」とただ不安がっていてもしょうがないですよね。 不安だとしてもその社会でどう生きていくか、どう対応するかが大事なので、その対応力をつけて欲しいと思っています。

この考え方は、まさに本校の建学の精神「機に応じて活動できる女性の育成」に通づるものであり、根底に流れている思いは変わっていないと我々は考えております。 110年間、本校がずっと大事にしてきた考え方。ぜひこういった女性に育って欲しいと思っています。

(10)万全のサポートで生徒の学力を伸ばし、行きたい大学に合格する力を付けさせることが中村中学校・高校のポリシー

もう一つ、本校のポリシーについてお話をさせてください。 これまでお話したような智力は、とても大事です。社会に出てから必要な力をちゃんと勉強しましょう、身につけていきましょう、アップデートする訓練をしておきましょう、ということも大事なのですが、本校は付属校ではありません。 ですから、大学受験が必ずある訳で、それを通じてきちんと成長して欲しいと思っています。 「いやいや、大学受験は大変だから付属校がいいです」ということであれば、中村は向かないかもしれません。

我々は推薦入試であっても、AO入試であっても、一般入試であっても、その入試を通じてきちんと生徒達を成長させたいと思っています。 そして、実際に成長します。変わります、人が。 それが付属校ではない、我々の良さだと思っています。

ただ、「じゃあ、君たち頑張れよ」だけではとてもいい加減になってしまいますので、大学受験に必要なサポートは本校で全部きちんとやっています。様々な形でサポートしています。 しかも外注していません。全部、我々本校の教員でやっています。

そこで、参考資料としてデータブックの18ページの表「

」を見ていただけますか。 その表の中に、今年卒業したR・Iさんという生徒がいます。 小学校六年生のときの首都圏模試で偏差値44でした。 偏差値44だったR・Iさんが中村に入ってきました。 中村で勉強して卒業しました。 彼女は青山学院大学というところに行きましたということが書かれています。 ベネッセの一覧表でいうと、青山学院大学の偏差値は65.1です。偏差値が飛躍的に伸びたことが見て取れるかと思います。 データブックには、多数の卒業生のデータが載っていますが、各生徒の偏差値の変化と入学した大学名が記載されています。

中村では、小学校六年生の時の偏差値について、入学してからアンケートを取らせてもらっているのですが、そのデータと照合していって、判明した生徒は全部載せてあります。 ですから、正直にいうと、矢印が下向きになっている、つまり偏差値が入学前より下がってしまった生徒もいます。 ですが、多くの生徒が伸びているのがお分りいただけると思います。

我々は、さっき言ったような非認知型の智力だけでなく、大学受験に必要なスキルもきちんとつけていきたいと思っています。 当然のことながら認知型学力の伸長、学力や成績を上げるということも大事です。我々はただ単に行ける大学を目指すのではなく、行きたい大学に入れるようなサポートを全力で行なっています。

(11)中村中学校・高校が目指すのは、100年生きる上で必要な力

本校でつく力、まずは学力です。 それから今たくさん説明させてもらいました智力ですね。 そして、中村はそれをアップデートしていく場所なんです。 認知型学力、非認知型智力、そして智力をアップデートし続ける力が、100年生きていく上で必要な力だと思います。

みなさん、こういった力をぜひ中村でつけませんか。 保護者のみなさん、中村は必ずつけます。

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