「二月の勝者」からみる中学受験の実態とは

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「二月の勝者」ってどんなマンガ?

「二月の勝者」からみる中学受験の実態とは

二月の勝者 ー絶対合格の教室ー 著者:高瀬志帆 出版社 : 小学館

中学受験に興味のある方や経験者だけではなく、中学受験に縁の無い方の間でも話題になっている漫画「二月の勝者」をご存じですか? 週刊『ビッグコミックスピリッツ』で連載されている、中学受験の実態をリアルに描いた話題作です。コミック版で第1〜9巻が出版され、ママさん達の間で人気に火が付きました。すでにテレビドラマ化も予定されており、読者は今か今かと待ちわびていることでしょう(残念ながら、新型コロナウィルスの影響により放映延期中)。

「二月の勝者」は、男性向けの漫画雑誌に掲載されていたにも関わらず、いまやママの勧めでパパの受験指南書になっているくらい、中学受験の知られざる実態を漫画でわかりやすく紹介しています。 中学受験に関する実際のデータや気になるお金の話、受験塾の裏話、受験生をとりまく家庭の事情が赤裸々に描かれており、中学受験に縁の無い人にとっては「目から鱗」の、中学受験の経験者には「あるある」だったり「やっぱりみんなそうだったのね」と共感できるエピソードが満載です。 その緻密なデータや数年にわたる取材、作者の実体験に裏付けされた、中学受験に関するあらゆる情報が随所にちりばめられており、ハウツーものよりはるかに実用的な内容になっています。

中学受験に興味のある方は勿論、否定的な感情をお持ちだった方も、都市圏で繰り広げられている日本特有の受験システムである「中学受験」の舞台裏を覗いてみませんか。中学受験の背後に隠れた日本のいびつな公教育や理想的な親子の関わり方など、今まで見えなかったものが見えてくるかもしれませんよ。

詳細な調査報告はこちらの「中学受験にかかる費用」実態調査レポートをご覧ください

気になる登場人物

何といっても、この漫画の肝となるのが、難関校への合格者を量産する業界トップの中学受験塾「フェニックス」(サピックスがモデル)から、都内御三家への合格者ゼロの「桜花ゼミナール吉祥寺校」にやってきたカリスマ塾講師 黒木蔵人(校長)の発する過激なセリフです! 物語は、黒木が教え子だち達に言い放つ 「君達が合格できたのは、父親の『経済力』。そして、母親の『狂気』」 という言葉で幕を開けます。

まさに言い得て妙とはこのこと!中学受験を端的に表現したこのキラーワードに思わず納得、作者の高瀬志帆さんも「受験生の親」の経験者なのでは?と密かに確信しました。 そんなスーパー講師の黒木の過去はいまだヴェールに包まれており、なぜ合格請負人の肩書を捨て、輝かしい実績を誇る「フェニックス」から、トップ校にはあまり縁の無い残念な校舎「桜花ゼミナール吉祥寺校」にやってきたのか、全員第一志望合格にストイックにこだわる理由は何なのか、謎に満ちたミステリアスな行動の背景にチラつく、どこか憎めない善人キャラが気になります。 親のことは「スポンサー」、新規生徒のことを「金脈」などと受験生の親が聞いたら激怒するような冷徹無比な発言の裏に隠された、黒木の内に秘める真の願いが明かされるまで、今後の展開に目が離せません。

そしてもう1人の気になるキャラクターが、受験業界ではまだまだひよっこの新人講師、佐倉麻衣です。中学受験の知識も経験も浅く修行中の身ですが、その純粋さゆえ黒木とはしばしば対立します。子供達へ寄り添う優しい情熱の影には、佐倉自信の過去のトラウマが見え隠れし、子供たちへの指導に悩み葛藤しながらも成長していく姿が微笑ましく描かれています。

さらに、その他の登場人物である生徒達やその保護者が、それぞれに中学受験にありがちな対立やスランプ、家庭内の亀裂といった問題を抱えながら「二月の勝者」になるため必死に戦う姿に、我が子や自分を重ね感情移入してしまう、そんな人間ドラマが多くの読者を惹きつけているのだと思います。

ここが面白い!

 そこで「二月の勝者」の見どころを幾つか紹介したいと思います。

POINT 1  受験塾のシステムと裏事情がよくわかる!

POINT 2  中学受験に翻弄される家庭事情への共感

POINT 3  受験生のよくあるトラブルへの向き合い方

POINT 4  中学受験の一連の流れと受験に関するデータが一目瞭然!

 この1冊を読めば、中学受験熱が今なぜヒートアップしているのか、中学受験を始めることで家庭にもたらされるトラブルや深い絆、受験生を襲う勉強のつまずき、中学受験塾の裏事情など一通り理解する事ができます。そういう意味でも、受験関係者や保護者以外の方にも是非読んで頂きたい内容となっています。

POINT 1 塾のシステムと裏事情がよくわかる!

◆中学受験塾の裏事情とは

カリスマ塾講師 黒木の「塾講師は教育者ではなくサービス業ですよ」というセリフにあるように、塾講師は学校の先生とは違います。あくまで塾は営利企業であり、より多くの生徒を集め、実績を上げることで利益をもたらすことができるのです。時には、子供の純粋な夢や希望を犠牲にしてでも、現実的により多くの勝ち星をあげるための判断が必要なのです。

こうした子供の合格第一を建前とした「中学受験塾」の商業主義的側面が浮き彫りにされており、中学受験を経験したママにしてみれば、そんな塾の口車に乗せられて突っ走ってはみたものの、冷静に振り返ってみると、現在の塾のシステムにやっぱり疑問符が浮かんでくるのではないでしょうか。

親は多少腑に落ちないと思いながらもただひたすら、子どもの成績を少しでもアップさせたい、志望校に合格させてあげたい一心で塾に全幅の信頼を寄せ、お任せしているのです。そんな家庭から次から次へとお金をむしり取っていく「中学受験塾」というサービス業・・・。

作中ではこの塾のサービス業を、「特急券を買うお手伝いをすること」になぞらえます。つまり、我が子をなるべく確実にできるだけ高い所にある目的地(大学)に着かせたい親は、普通列車ではなく、特急券を買い求めます。それが、自由席⇒指定席券⇒グリーン券席とよりお金をかけることで圧倒的に有利に、確実性を増していくというのです。特急券とは言うまでもなく「私立中学への進学」をさします。

多くの親は、当初気軽な気持ちで進学塾に入会し、普通列車に乗車したつもりでいるのですが、いつしか次から次へとハイパフォーマンスの特急券に投資してしまう、そんな塾の見事なカラクリが垣間見えます。 今、中学受験をしようかしまいか検討している方は、是非一読をお勧めします。文部科学省で公表されている学習費調査(下図)とは大きく異なる教育費の実態を把握し、覚悟を決めて中学受験に臨めることでしょう。

その実態を的確に表した黒木の名セリフが、最近のソーシャルゲームに例えた「課金ゲー? 面白いですね、その通りすぎて」です。

「二月の勝者」からみる中学受験の実態とは

出所:平成30年度子供の学習費調査(文部科学省) ※「補助学習費」は予習・復習・補習などの学校教育に関係する学習をするために支出した経費 (各家庭での学習机や参考書等の購入費,家庭教師,通信添削等の通信教育,学習塾へ通うために支出した学校外で必要となる経費等)

◆中学受験は課金ゲー?

建前上は、保護者は塾の言いなりにならず、子供の成績や学習状況から、自分たちでオプション講習を取捨選択すべきだという事はわかっています。しかし、「うちの子は真面目にコツコツ自分で計画的に学習できるから大丈夫!」と思える親は数少ないと思います。みんな不安を抱えながら瀬戸際で戦っているのです。引くに引けないところまできて、畳みかけるように塾からオプション講習を勧誘されます。これを断り切れず「資本主義のドレイ」と化す保護者のなんて多い事か。「課金」してでも勝ちたい親の射幸心を煽る塾の巧妙なビジネスに、図らずも乗せられてしまうのです。

入塾を考えるとき、頭の中にあるのは入会金と月々の授業料だけですが、でも本当はどれだけ多くのお金を落とすことになるのか、総額がいくらになるのかはっきりと「お見積り」を出した方が良い位の大きな金額です。おそらく入塾した時の予算から0が一桁多くなるのではないでしょうか。

「二月の勝者」ではこの点についても、かなり詳細に調査されており、実際に則した数値が書かれています。

そこで、中学図鑑では本作品に描かれている中学受験トップ塾の「フェニックス」のモデルとされる受験塾「SAPIX」と中堅校を目指す生徒がボリュームゾーンの「桜花ゼミナール吉祥寺校」に規模、実績ともに相当する受験塾(特定のモデルはなく複数塾の複合型という事です)を例に、学習塾での受験対策として6年時の1年間で実際に支出される費用について調査しました。

「二月の勝者」からみる中学受験の実態とは

※作中より引用した桜花ゼミナールの合計金額は「平均的な総額」です。作中より引用した上図内の金額を合算したものとは異なります。

このように中学受験を控えた6年生の私立受験コースでは、通常授業以外にも漫画の中で「課金」と呼ばれるオプション講習が多数用意されています。

また、桜花ゼミナールの志望校別特訓(後期特訓)では「1割が他塾の外部講座に流れる」とあるように、大手であろうと中堅の受験塾であろうと、学習塾を複数かけもちしたり、通塾校の併設塾(個別指導や家庭教師)などの補講を追加する家庭もあるのです。これらが作中では「重課金コース」とよばれています。桜花ゼミナールの系列個別指導塾「ノビール」では、大学生バイト講師によるマンツーマン指導を週2回80分で月額3万円程度ですが、プロ講師になるとその倍の金額となります。中学受験においては、こういった通塾する塾の為の対策を講じてくれる専門塾というのが存在し、合格のための課金がどんどん積み重なっていくのが実情です。 実際に中学受験を目指して、通塾しているお子さんのママさんからも切実な嘆きが聞こえてきます。

でも、自分には中学受験向けの学習指導の経験も時間もありませんし、 それをアウトソースするためには月数万円の課金は仕方がありません。 周りのご家庭も平然と課金しているので、「これが相場」と納得して課金武器で殴り合うしかないのです。 こうして少しずつ、課金に対する感覚が麻痺してきます。

引用:ITママの Run Run Sapix

中学受験、なんだかんだお金かかります。 塾の月謝聞いて「それならまぁ払える」と思ったとして、たぶん実際はそれよりずっとかかりますね。 季節講習や特別対策講習などのオプション、下手すれば個別塾とのダブル、教材やら赤本やらいろいろ余分に買って試して(そのあげくあまり使えなかったり)、 忘れちゃいけない交通費、もうやってられんわ!! となったときの外食費(^^;; 安心のためついついかさむ受験料、などなど あんまり「課金」しないでとんとんいけちゃうお子さんならいいですが    たいていはある程度「課金」で実際改善したりするわけでそれを「しない」という> のも勇気がいるというか -中略- あまりぎりぎりの計算で「足りるかどうか?」心配になるくらいだったら、 いっそ公立中コースにして別のところで課金するほうが効率いいかもしれない。

引用:アンダンテのだんだんと中受日記

これはもう仕方がないというか、需要と供給がマッチしているからビジネスモデルが成り立つわけだ し、それに賛同するかどうかは、自分たちで決めるしかないですもんね。 親としては、塾でまじめに勉強してくれている、と信じたいですが、娘の様子はよくチェックしようと思います。

引用:中学受験の準備をしよう

中学受験に立ち向かう多くのご家庭は、親が対応できない限り「それなりの価値で提供される生徒を伸ばすノウハウ」に対して、対価を払わざるを得ないという現実に直面されているようです。 結局のところ、「いやいやうちはそんなに払えないわ」と思っていても、知らず知らずにその泥沼にはまってしまうのが、中学受験塾を主軸に展開される中学受験の世界なのではないでしょうか。

今回、桜花ゼミナールのモデルと思しき中堅塾「スクールX(仮称)」に入会し、実際に「課金ゲーム」を体験された、ごく一般的な中流家庭のワーキングママAさんにお話しをお聞きする事ができました。(以下、クラス・コース名等は桜花ゼミナールの名称を引用しております。)

「桜花ゼミナール」に相当する中堅受験塾は、大手中学受験塾と比べると比較的授業料が安く、4年生~6年生の3年間をフェニックスの授業料と較べると約30万円の節約になったそうです。軽い気持ちで入塾したつもりが、お子さんの成績が急上昇し、本人の希望と塾講師の勧めもあり最難関校を目指すことになったのです。さー、こうなると課金ゲームのスタートも時間の問題です。最上位クラス「のΩ(オメガ)クラス」をキープしながら6年生までこぎつけましたが、やはり「フェニックス」の実績に劣る中堅塾では、御三家クラスの志望校対策講座の受講生が片手で数えらえる人数しかいないということで、その学校に特化したエキスパート講師は不在。芦田愛菜ちゃんの成功体験に惹かれて、外部の「早馬塾ZZ(絶対全力)クラス」を受講することに・・・

一般中流家庭のAさん宅では禁じ手のはずだった、課金地獄についに片足を突っ込んでしまいました! そうなると合格に足りない学力のあちこちの綻びが表面化し、やれ国語の読解力・記述力を補強せねばと国語の専門講座を受講してみたり、最後の追い込みに「ZZ個別クラス」で直前特訓を追加したりと、目の前にぶら下がったより高いニンジンに目がくらみ、課金を重ねてしまうのです。課金したのに思うように成績が伸びなければ、さらに次なる一手へと課金が止まらなくなる家庭が多いのです。 やはり、この「課金ゲーム」への参加というのが中学受験での合格のカギであり、目標を達成するための最短ルートであることは抗いがたい現実だと思います。

POINT 2 中学受験に翻弄される家庭事情への共感

よく「中学受験は親の受験」、「親の力量次第で合否が決まる」といわれます。そこが高校受験や大学受験とは大きく違うところです。難関校に合格した家庭では、電車に乗って通塾する子どもの送迎、毎日のお弁当作り、スケジュール管理、メンタルサポートなど親の役割は多岐にわたります。中学受験の主役は受験生本人ですが、影の立役者でありキーマンとなるのはやはり受験生の保護者だと思います。それだけに親は中学受験に覚悟を決めて臨まねばなりません。とはいえ、家庭には父親と母親がいて、3人が3人4脚足並みを揃える事はなかなか難しいのです!

作中には、塾の講師に洗脳されたかのように塾の言いなりとなり、次から次へとオプションを追加する母親、それに反感を抱き塾を差し置いて学習プランを組みたがる父親、偏差値にこだわり子どもの本心を見失う母親、ソーシャルゲームに夢中で母親の話に耳を傾けない傍若無人な父親など、中学受験にはお馴染みのキャラクターが次々登場してきます。中学受験を経験した保護者の方は、誰かしら自分に似た夫婦像を見つける事ができるのではないでしょうか。そして、彼らが巻き起こす様々な人間模様は、ありえない誇張ではなくどれをとっても胸にキューっとくる、どこの家庭にもおこりうる現実なのです。「よそのお宅も同じような悩みを抱えていたのね」とホッとする場面もあれば、「そうやって子ども(夫)と接すればよかったのね」など、そこかしこに家庭のトラブルを解決に導くストーリーがちりばめられており、受験を戦うヒントになります。

また、一番大切な志望校を決定する際のポイントや併願校パターンの戦略など、実際の受験に役立つ解説シーンも紹介されており参考になると思います。

POINT 3 受験生によくあるトラブルへの向き合い方

身につまされるのが、「桜花ゼミナール」で発生する子供同士のトラブルです。 「『小学生女子は人間関係で簡単に成績が落ちる』が、その逆もしかり」。この黒木の一言にドキッとする方も多いのではないでしょうか?

「昨日の友は今日の敵」というくらい少女の心は移ろいやすく、女子の友情はちょっとした事がきっかけで足のひっぱりあいにもなれば、切磋琢磨して下剋上を引き起こす起爆剤にもなるのです。物語の中では、男の子同士、女の子同士のつながりがどう勉強や成績に影響を及ぼすのかがつぶさに描かれており、またそれにどう向き合っていくべきなのか、小さな胸を痛める少年少女の心情に思わずほろりとしてしまいます。

トラブルは人間関係だけではなく、簡単な計算ミスを脱却できずに成績が伸び悩む、校舎1位から陥落してスランプに陥る、塾先行型の知識で小学校で浮きこぼれる、ストレスで髪をむしる、など受験期にのしかかる大きな重圧に苦しむ子ども達の姿にかつてのわが子を重ね、感情移入しながら受験を思い起す方も多いのでは。 漫画のようには、すべてがうまく解決できるとは思いませんが、受験期のリアルタイムに読むと、物語により一層寄り添える、そんな訴求力をこの漫画に感じます。

POINT 4 中学受験の一連の流れと受験に関するデータが一目瞭然!

新人講師の佐倉麻衣の素朴な疑問に答える形で説明される中学受験に関するデータ、また保護者会にて紹介される受験の一連の動きを読めば、基本的な中学受験の現況を一通り把握できます。実際に受験に挑むわけではない人にとって、データの意味する事を理解するのは難しいですが、そんへんのところも、作者の体験と調査、そして漫画の力によってとても分かりやすく示されています。 誇張も遠慮もなく、実態を見事に反映した中学受験の真髄を伺い知ることのできる秀逸な作品になっています。

専門家はどうみてる?

この漫画は、中学受験の関係者は勿論、ストーリー展開の面白さから夢中になるマンガ愛好家のほか、受験業界のエキスパート達も注目しています。 育児・教育ジャーナリストで、中学受験に関する執筆・取材・講演活動を多数行っているおおたとしまさ氏は、中学受験のテクニックを伝授する類の漫画ではなく、登場人物の言動の背景にある中学受験に対する本質的な考え方に共通の価値観を見出されています。

『二月の勝者』は中学受験をテーマにしていますが、高校受験にも大学受験にも共通する大切な価値観が描かれていると思います。親として子どもの成長をどう見守ればいいのかという価値観です。中学受験関係者はもちろん、中学受験に直接関係ない立場のひとも、ちょっと立ち読みしてみたらいかがでしょうか。

引用:Father's Eyes おおたとしまさオフィシャルブログ

ともすると、衝撃的なセリフや中学受験の過酷な描写に目が行きがちですが、中学受験を経験することで得られる子供の人間的成長や、それを見守る親がどう子供に寄り添い受験に向かって伴走していくべきなのか、といった受験生の親としてのあるべき姿に注目してみると、また別の感動が得られると思います。 さらにこの漫画を通して、受験がどんな結果で終わろうとも、親の向き合い方ひとつで中学受験を「成功」に導く事ができる、そしてその「成功」とは何なのかといった事が理解できるのではないでしょうか。2月の結末がとても楽しみです。

また、漫画内で話題となる「課金ゲー」のシーンですが、「桜花ゼミナー」ルでは年間約126万円の授業料がかかるという事に対して、この金額が妥当なものなのか、教育関係者がどうとらえているのか気になるところです。 横浜・川崎地域を中心に、神奈川県内及び東京都内の中学・高校・大学受験情報を提供している「カナガク」では、

また、合否とは別に、130万円をかける価値はある。 中学受験という経験自体や、公立中学校ではなく、私立中学校・高校で過ごす経験などは、たとえ偏差値の高い大学への進学が叶わなかったとしても、十分に金銭をかけるに値するだろう。

引用:KANAGAKU

と、130万円を投資することで得られる私立中高一貫校で過ごす経験に、その価値を認める考察を述べています。 また、作者の高瀬志帆さんは、おおたとしまさ氏との対談の中で、126万円の塾費用に対して「妥当である 」と「妥当でない」と考える2つの理由を述べられています。 妥当とする理由を、

妥当だと思う理由は、学習塾はこの金額以上のことをしていると思います。子どもから質問があったら対応したり、メンタルケアもしたり……授業時間と労力を考えれば、これぐらいの金額はかかるよね、と。

引用:文春オンライン

一方、妥当と思えない理由は、

東京都の世帯年収が平均610万円なんですけど、2人中学受験させると破綻する。800万あっても、車を持たないとか、海外旅行をやめるということをしないと2人中学受験させるのは無理。世帯年収1000万以上で、やっと赤字がなくなるかな、という感じなんです。

引用:文春オンライン

と述べています。 確かに、児童のいる世帯(18歳未満の未婚の人がいる世帯)」の 1世帯当たり所得金額の中央値(所得を低いものから高いものへと順に並べて2等分する境界値)が648万円と考えると、1年で126万円もの支出というのは、年収の20%弱であり非現実的な金額かもしれません。この金額を許容できる世帯という事を前提とすると、126万円は不当な金額ではないというのが、作者である高瀬さん他、教育関係者の声として多く聞かれました。

ただ、多額の教育費を投入し、私立中学に入学したところで、この結果が126万円に見合うものであるのか否かは、親でも学習塾でもなく受験した本人の、今後の生きざまにその答えを見い出す事ができるのではないでしょうか。 合格であろうと不合格であろうと、受験勉強を通して学び得た経験が一つの成功体験として、その後の学校生活、社会生活の礎となれば126万円は価値ある金額なのだと思います。また、子供だけでなく共に戦った親にとっても、強い家族の絆はその後の生活の素晴らしい財産となる事を忘れてはいけませんね。

「課金ゲー」の参考になるブログランキング

中学図鑑編集担当者の独自の視点で選定した、皆さんに是非読んでいただきたい「参考になるブログ」ランキングをご紹介します。今回は「二月の勝者」にちなんで、「課金ゲー」にまつわるブロガーさんのユニークな見解や実態が書かれた記事を中心に選んでみました。

第1位:ITママの Run Run Sapix

「課金ゲーム」を無・微・中・重・廃課金と分けてそれぞれの金額での通塾の実態を事例とともにユニークに解説。

第2位:星一徹式ゲリラ中学受験

「二月の勝者」の紹介や見どころ、あれれなポイントについ説明がわかりやすく詳細。

第3位:受験ラッシュ!

「麻布」に合格した中学受験経験者の保護者が語る率直な感想が、漫画のリアリティを後押ししている。

第4位:麦の唄~地方から難関中目指しちゃってもよかですか?~

「二月の勝者」は2021年の受験シーズンまでに完結するのだろうか?といった疑問に答える調査結果が気になる方へおすすめ。

第5位:僕らの戦略受験 - 超中流の逆襲

ワーキングママ・専業主婦の家庭の両視点から「課金ゲーム」の正当性や活用法について詳しく解説。

第6位:おたまの日記

通塾せずに東大法学部に合格した2児のママさんからみた、中学受験業界の衝撃ポイントが、現在の特殊な塾の体質を改めて浮き彫りに。

第7位:2020年2度目の御三家挑戦の早慶理系パパの記録

日本人の教育に対する「課金」に対し、子供の教育費支出を「回収できる投資案件」と考える香港人の異なる発想が興味深い。

第8位:アンダンテのだんだんと中受日記

中学受験における「課金」の現実と、それに一石を投じる独自の提案に一読の価値あり。

第9位:中学受験の準備をしよう

現在中学受験奮闘中の現役ママによる「二月の勝者」のチェックポイントが中学受験の参考になる。

第10位:ワ―ママ3人子育てと2021中学受験

中学受験生への向き合い方、「課金ゲーム」に対する腹の括り具合に共感!

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(4)他者を誹謗、中傷しないこと

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