「この計算ミスがなければ、あと10点取れたのに!」 「次からはミスをしないように気をつける!」発言自体は間違っていませんが、 こんなことを言っただけで計算ミスがなくなった例は、なかなか目にしません。
『ミス』だと思っているうちは、直らないとも言えます。 『ミス』をするのも含めて実力です。簡単に言えば実力が足りないのです。
よくある例え話ですが、お医者さんがもし『ミス』をしたら、 それはうっかりでは済まされないですね。医療ミスとして、人の命に関わってきます。 そんな『ミス』をするお医者さんには診てもらいたくないはずです。 完璧な人など存在しませんが、できるだけ腕の確かなお医者さんに診てもらいたいはずです。
『ミス』をしやすい性格。 そんな一言で済ませずに、『ミス』をしないためにどうするべきかを考え、 直そうと行動した結果、『ミス』をしなくなるのだと思います。
自転車に乗っていて、見通しの悪い交差点に差しかかった時、 その角からフッと人や車が飛び出てくるんじゃないかと気をつけるでしょう? 勢いよく走ってきて、そのままのスピードで交差点に飛び出ると、 事故に合う可能性は増すでしょう? 毎回確認もせず交差点に突っ込んで、毎回事故に合っている人がいたとしたら、 それを『ミス』とはもはや呼ばないですよね。 毎回計算ミスを繰り返す人は、この例で言えば、毎回交差点に突っ込んでいる人だと思います。
じゃぁどうしたらこの『ミス』を減らせるかですが、 そのヒントになるであろうことを2つ挙げます。
1つ目は、自分のよく間違える問題のタイプを把握しておくこと。 例えば、0と6の区別がつかない字を書いてしまうとか、 3+3=9にしてしまうとか、筆算の後で数字を書き写す時に限って写し間違えるとか、 解答欄に答えを書く時に10の位と1の位の数字を逆にして書いてしまうとか…。 その、自分がよく間違える問題の種類を自分で把握しているかどうかは案外大事です。
2つ目に、そのミスが本当にミスなのかどうか、しっかりと向き合うこと。 例えば、円周率を使った計算が出ると間違いが増える人など、 特定の単元になると間違いが増える人は、実はそれは『ミス』なのではなくて、 その分野の理解不足、練習不足ということが大いにありえます。 問題をただたくさん解けばいいというわけではありません。 きちんと理解しようとしないで量だけの問題演習をしても、 それはおぼえようと思わずに漢字を何十回も書いただけの勉強と同じで、 たくさん書いた割に頭に残らないです。
この2つを意識することで、『ミス』は減らせるように思います。
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