スポ少に入ると親は大変!?入団前に知っておくべき裏事情

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スポーツの秋真っ只中!学校ではコロナ禍以降久々に、本格的な運動会が開催された学校も多かったようです。お子さまが、額に汗して元気に走り周る姿を応援するお父さん、お母さんの笑顔が各地で見られましたね。やはり、ステイホームで長期間自宅にこもっていた子ども達が、外で思いっきり身体を動かしスポーツを楽しむ姿は嬉しいものです。 ようやくスポーツ活動全般がこれまでの形を取り戻しつつある中、子ども達にとっても再びスポーツが身近なアクティビティになってきました。体を動かす習い事や、本格的なアスリートを養成するスポーツクラブも選択肢としてありますが、小学生にとって一番手近なスポーツクラブは、野球やサッカー、ミニバスなど地域、学校単位のスポーツチームである「スポーツ少年団」(以下「スポ少」)だと思います。 「スポ少」は地元の学校の体育館や校庭で練習を行うので、送迎も不要、月謝も安いということで、かなりお手軽に始められる「習い事」の1つかもしれません。 ですが「スポ少」でググってみると出てくるのが「スポ少 親 疲れた」「スポ少 後悔」「スポ少 親 ストレス」「スポ少 めんどくさい」などなどネガティブワードのオンパレード。「まさか、親がこんなに大変だとは思わなかった!」「もっときちんと下調べをしておくべきだった・・・」と後悔の念にかられている方も多いようです。 そこで今回は、お子さまがスポ少に興味を示した親御さんが、お子さまを入団させてから「こんなはずではなかった!」と窮地に陥らないように、実際に入団経験を持つお母さんの実体験を基に、スポ少の実態や入団前に知っておくべき大変さ(!?)をレポートしたいと思います。

■ この記事がおススメの方 ・「スポーツ少年団」って何?と思っている方 ・子どもがスポ少に興味を示したけど迷っている方 ・スポ少に子どもを入れようと思っているが、親の負担が気になる方 ・スポ少に入ってから勉強がついていけなくなるのでは、と心配な方

今回インタビューにご協力いただいた先輩ママ

K君ママ

K君ママ 中2、小3の男の子のママ。長男はスポ少野球クラブを経て、高校野球強豪校の中高一貫校へ進学。次男は、地元のホッケークラブで活躍中。現在、K君ママは地元の個別指導塾で中学生の英語を担当する先生として奮闘中!

S君ママ

S君ママ 中1、小5の男の子のママ。長男はスポ少サッカーから隣町のサッカークラブチームに移籍後、地元中学のサッカー部に入部。次男は、地元サッカークラブから「トレセン」選抜選手として活躍中。 ※トレセン:「個の育成」を目標とし、能力の高い個に対し良い環境と指導を与える日本型発掘育成システム

スポーツ少年団(通称 スポ少)とは

そもそも「スポーツ少年団」とはどのような団体なのか、簡単にご紹介したいと思います。 「スポーツ少年団」通称「スポ少」は、幅広いスポーツ活動を通じてからだを動かすことの楽しさや歓び、仲間との集団行動を経験し、地域社会においてみんなで役割を分担し自主・自立的にグループ活動を行う団体のことです。 全国各地のスポ少では約57万人(2022年3月現在)の団員が活動しており、野球やサッカー、ミニバス以外にもバトントワリング、ドッチボール、空手道、ホッケー、アルペンスキーなど、60種目以上の様々なスポーツが行われています。 活動拠点は主に市内体育館、小学校の校庭ですが、地域社会のスポーツ活動ということで、団員は同じ学校の生徒のみならず、地域内の複数の小学校から集まり1つのチームを構成することもあります。地域にもよりますが、野球やサッカーなどの人気スポーツだと、各校それぞれに1つのチームがあり市内の全チームが参加するスポ少サッカー(あるいは野球等)大会なども開催され、地域イベントの1つとして盛り上がりを見せています。

スポ少は「地域社会においてみんなで役割を分担し自主・自立的に行う(※1 公益財団法人日本スポーツ協会日本スポーツ少年団「ガイドブック スポーツ少年団とは」)と謳われているように、地域の皆さんのご協力を得ながら、当然親のサポートありきで成り立つ自主的なスポーツ活動であることが理解できます。 そもそも、スポ少の理念として「地域社会の役割分担」が前提として挙げられているという点は肝に銘じておかないといけませんね。

K君ママ

K君ママ 月1回のお茶当番や体育館の鍵当番といったお手伝いは聞いたことがあると思いますが、親の役割は他にも沢山ありますよ。民間のスポーツクラブや習い事と比べると確かにお安いですが、スポ少の特質は民間のクラブとは随分違っていると思います。同じように考えていると、後で大変な思いをするので、スポ少と一般の習い事やスポーツクラブとの違いは予め知っておくと良いと思います。

民間の習い事やスポーツクラブでは、その道のエキスパートから知識や技術の向上を目指して丁寧に指導してもらえる分、月謝は高く、また親の負担としては週1回の送迎や場合によってはレッスンの間、待機していなければいけないといった事があります。それぞれ一長一短ではありますが、基本となる両者の違いについて具体的に比較してみたいと思います。

スポ少とは?

スポ少と習い事の違い

小学生に人気のスイミングスクールや体操教室の1ヶ月の月謝は、「一般コース」と「選手コース」が設けられているところが多く、コースや回数によって異なりますが、スイミングスクールの月謝の相場は4,000円~10,000円/月となります。月謝以外に入会金やキャップ、ゴーグル、水着の費用が必要となります。 体操教室は他のスポーツに比べると月謝が高い傾向にあり、7,000円〜12,000円/月が多いようです。月謝以外に、入会金やTシャツ、スパッツ、レオタードの費用が必要です。体操教室の場合は、専門的な器具の充実度や、指導者の競技歴、指導歴に基づく指導スキル、テクニック等によって月謝は高額になる傾向が見られます。 また、女の子の憧れであるバレリーナですが、バレエ教室は月謝がお高いというイメージから、親世代には少々敬遠されがちです。一般的に、月謝は他の習い事と大きく違わず7,000円〜15,000円/月 程度が相場となっていますが、発表会の規模、会場、頻度によって、その他必要となる費用が変わってきます。発表会の費用には、会場費、人件費、衣装代が含まれ50,000円〜100,000円程度は覚悟しておいた方が良さそうです。さらに、入会金、シューズ、レオタードの費用も必要です。※2

一方スポ少はというと、 登録料:300円/年 月謝:1,000円~3,000円 (種目、地域、人数によって違います) となっており、習い事よりかなり安いと感じられるのではないでしょうか。しかも、習い事の場合は週1〜2回で各1時間程度のレッスンですが、スポ少では週3〜5回の練習日があり、土日ともなると半日〜丸1日という熱心なチームもあります。

K君ママ

K君ママ 「スポ少だって月謝以外にも意外とお金がかかるんです!」 月謝だけみるとかなり安いですが、スポ少でもその他に色々と費用がかかります。野球の場合は、 ・ユニフォーム代 ・用具代 ・お弁当、お茶代 ・遠征費/合宿代 ・ガソリン代・送迎費 ・施設使用料 など チームの方針にもよりますが、勝利にこだわる強豪となると他県への遠征試合も多く、合宿代など結構かさみます。レクリエーション活動の一環で練習しているようなチームは、高額な遠征費、合宿代、ガソリン代は殆どかからないと思います。なかには、靴の買い替えコストや遠征費、送迎時間の負担を理由に退団される方もいました。

S君ママ

S君ママ 「コーチの指導力に差があって、伸び悩みました」 うちはサッカーでしたが、指導者がわりと年配のおじいちゃんだったので、父兄がコーチを担当していましたよ。サッカー経験者とはいえ、やっぱり本格的なサッカースクールの指導者とは違います。人によって指導方法や技術にもバラつきがあるので、なかなかトップ選手を目指すのは難しいと思います。よりハイレベルな環境をもとめて、途中でスポ少を退団してクラブチームに移るガッツのあるお子さんもいますね。

やはりスポ少は月謝が安いという事もあり、指導者という点で民間の習い事とは大きな違いがあるようです。スポーツスクールやクラブでは、一流の技術、指導力を備えたエキスパートが、見本を見せながら専門的な指導を行うので必然的に月謝は高くなります。勿論指導者以外のサポートスタッフも充実しており、一人一人の選手への指導も手厚くなります。また、施設、設備、器具も充実しているので練習環境としてはスポ少より優れていると言わざるを得ません。 また、一般に「スポ少は安い」という意識が浸透していますが、費用は月謝だけでなく、他の習い事と同様にユニフォーム代や遠征費、時には合宿費などまとまった費用が必要になることもあります。「費用の安い習い事」感覚で始めてしまうと、子どもが慣れ親しんだ頃になって「困った!」となりかねません。月謝以外にもコンスタントに費用の準備が必要になるという点は念頭に入れておいたほうが良さそうです。

■スポ少と習い事の相違点  ・費用  ・親の負担  ・コーチの指導力  ・練習の頻度、時間  ・保護者同士、地域との関係

私がウン十年前に、スポ少でミニバスをやっていた当時、県内1・2を争う強豪チームであったため、大会前ともなると毎日朝練・夕錬があり、まるで中学校の部活状態でした。コーチはというと高校生1人だけでした。対外試合は公共交通機関か自転車を利用しており、今の時代と比較すると厳しくものんびりと活動していた気がします。コーチには実績や指導スキルはありませんでしたが、高校バスケ部の現役選手ということもあり、時流に乗った実戦形式の練習でみっちりしごかれ、なんと将来の実業団選手を輩出するまでに成長したのです。

つまり、スポ少は安かろう、悪かろうではなく、継続的にスポーツ活動を行いたいという子どもの期待に応え、未来のリーダーとして活躍する人材の芽を見いだし、育む、橋渡し的な役割なのではないでしょうか。

スポ少と習い事の相違点

スポ少のメリット・デメリット

おおよそスポ少の全体像が見えてきたところで、先輩ママに聞いたスポ少のメリット・デメリットについてご紹介致します。

【メリット】

S君ママ

S君ママ ・月謝が安い ・子どもの体力、運動能力が向上 ・地域の活動/イベントに積極的に参加 ・ママ友/パパ友とのつながり

K君ママ

K君ママ ・スポーツを気軽に安い費用で楽しめる ・チームメイトとの結束が深まる ・地域の人や卒業生、上級生との交流 ・挨拶やマナーの体得

【デメリット】

S君ママ

S君ママ ・役員になると仕事量が激重 ・コーチの指導力が不安 ・親の熱量(本気度)が違う ・土日に親の時間がなくなる

K君ママ

S君ママ ・親の負担が大変 ・ママ友との関係が煩わしい ・保護者間のトラブル ・チームのトラブルが学校生活にも影響

どちらの先輩ママさんも、月謝が安く、比較的安価にスポーツを楽しむことができるという点をメリットとしてあげています。 また同じ学年のお友達だけではなく、上級生や他校の団員との交流や、地域活動への参加によって地元の方との繋がりが深まる良いきっかけとなった、という感想もお持ちのようです。 一方のデメリットとして、親の負担が大変、ましてや役員ともなるとその仕事量は半端なく重い、という点が共通認識として挙げられました。その他、なにがなんでも勝ちたい勝利至上主義の親が、一度でも練習を休むとだれかれ関係なく叱咤激励を飛ばし、ルールを知らない親にはルールの習得を強要するなど、親の温度差に圧力を感じ、観戦するのも憂鬱に思っている方がいらっしゃるとか。さらにお揃いのTシャツを作ってみんなで応援したり、コーチとの親睦会を企画するなど積極的な親も・・・。参加しないと足並みが乱れる、非協力的だといった不協和音につながるため、参加せざるを得ないというお悩みも聞きます。 多くが同じ学校の保護者達ということもあり、チームのトラブルを学校でも引きずりかねないというのが頭を悩ませる要因でもあります。一方習い事だと、学校や居住地もバラバラなので他の保護者とは一定の距離感を保ちつつ、子どもの技術の向上に専念できるという利点がありますね。

保護者の負担は重い!?

スポ少への入団を検討している方が一番気になるのは、先輩ママさんもデメリットとして挙げていた**「保護者の負担」**についてだと思います。スポ少というのは、地域社会においてみんなで役割を分担して自主的に行うことで成り立つ活動であるため、一番身近な応援団である保護者には送迎だけではすまされない負担がある事は容易に想像できます。各チームによって異なると思いますが、具体的に保護者の担う仕事として、下記のようなものが挙げられます。

 ・練習の付き添い当番(指導者へのお茶出し)  ・団員の出欠管理  ・指導者へのお弁当や飲物の準備  ・指導者への連絡係(指導者への情報伝達)  ・子どもの怪我や急病時の応急処置  ・スケジュールや予定の登録、管理  ・使用施設の予約  ・使用施設の鍵当番  ・合宿、遠征の旅行手配、配車、送迎  ・試合の応援  ・試合時の選手の水分補給及び体調管理  ・試合、練習時のビデオ、写真撮撮影  ・月謝の管理、会計  ・スポーツ障害保険への加入、申請  ・レクリエーションの準備、運営  ・地域催しへの参加準備

一口に親の負担といってもその役割は様々ですね。チームの規模によって、お手伝いができる親の人数も違うので、さらに負担が重いことも、また軽いこともあるでしょう。基本的に高学年の保護者が最も負担が大きいと言われますが、高学年の人数が少なく、低・中学年の人数が多い場合は1人の親の負担が倍増し、憩いの土日は失われます。 入団した時点では低学年なので、意外と親の役割は少ないのね、といった油断も束の間、学年が上がるにつれ役員を担うようになりジワジワと負担がのしかかってくるのです。(一般的に役員決めは12月〜2月に行われます。) 事前に先輩ママさんの情報を収集し、役員ごとの仕事の種類、負担の度合いについてのリサーチがおススメです。6年生になって「ムリ、ムリ・・・!」は通用しません。

S君ママ

S君ママ 「審判資格取得はお金もかかるし大変!」 うちのサッカーチームはコーチの人数が少なくて、お父さんがボランティアで審判を引き受けざるをえませんでした。そのために審判員の資格も取得しました。資格取得が暗黙の了解となっているので、サッカー経験のあるなしに関わらず、殆どのお父さんが審判資格を取得しましたが、審判に登録するには費用もかかるし、審判服や、笛、シューズも揃えないといけません。これらの費用がすべて自腹なので痛かったです。年間数千円の更新費もかかるし、ボランティアとはいえ結構お金も時間も費やしました。やる気のあるお父さんとそうでないお父さんでは審判レベルにも差があって(汗)。結局うちはお父さんがコーチも担当することになり、2年間土日が無くなりました!

K君ママ

K君ママ 「遠征の度に車を出して長距離運転するのがキツイ!」 うちの野球チームは県内でも強いチームだったので、県外に遠征することもありました。わが家の車は8人乗りのバンだったので重宝され、遠征の度に配車担当になってしまい、他のお子さんも乗せて長距離を移動しました。これは責任の重い緊張を伴う仕事だったので心身ともに疲労困憊でしたね。 順番制にできれば良いのですが、車のサイズ、週末の予定などの調整が難しくて、やっぱり大きい車を持っている人に集中しちゃうんですよね。

保護者の負担は重い!

筒香の提言:野球人口減少理由の一つ「スポ少」

昨今では、米国のロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平選手の二刀流や、東京ヤクルトスワローズの村上崇隆選手の史上最年少で三冠王、56号HRなどの活躍で、野球の明るいニュースがメディアを賑わせています。しかし、その背景で問題視されているのが、日本の野球競技人口の減少です。中でも、その下支えとなる小学生の野球離れが深刻な状況となっています。全日本軟式野球連盟によると小学生の軟式プレイヤーは2010年から2020年にかけて18.7万人から約11万人に減少(減少率約41.2%)したそうです。この期間における日本の小学生人口の減少率は10%程度なので、軟式プレイヤーの減少率はその3〜4倍の速さで加速しているということになります。つまり小学生の野球人口の減少は、少子化だけではなく、その他さまざまな野球界の要因をはらんでいるといえそうです。

その一因として注目を浴びたのが、2019年1月に、当時横浜DeNAベイスターズに所属する筒香嘉智選手が、日本外国特派員協会で開いた記者会見で言及したスポ少等における「お茶当番」です。 会見の中で筒香選手は「例えば夏休みの間、母親はずっと練習を見に行かなければならない。指導者と子どものために100人分のお昼ご飯を作らなければならないということも知っている」と述べ、筒香選手がスーパーバイザーをつとめる少年野球チームでも「あまりに(指導が)怖すぎて入部できなかったり、練習が長すぎて、子供たちが遊びに行ったり、勉強する時間がない。また親もお茶当番があるので子どもとでかけたり、お母さんたちがやりたいことをやる時間がない」という声があがっているとし、トッププロ選手が問題視する事柄として、少年野球の「お茶当番」が広く知れ渡ることとなりました。

筒香の提言:野球人口減少理由の一つ「スポ少」

こういった母親の過度な負担が、子どもを野球から遠ざけるきっかけになりうるとの懸念から、お茶当番不要論が広がり、特に選手不足に悩む過疎チームでは「当チームではお母さんのお茶当番を廃止しました!」とお母さんの負担軽減を声高にアピールするチームも続出しました。 当初、お茶出し等の指導者へのケアはボランティアであったはずが、日本人の悪しき習慣で負担を平等に分配する「お当番制」により義務化することで、誰しもが強要される「役割」になってしまったのではないでしょうか。無償で指導してくださる指導者の方々への感謝の気持ちで行うお茶出しが、当番制により「やらされている」とか「やらないと非協力的だと思われる」といったネガティブな気持ちを抱いてしまうのだと思います。 保護者の自発的なサポートを可能にするためにも、指導者や子ども達が各自ケアできる部分と保護者でなければできない「送迎」や「会計」といった作業の分担を、一度フィルターにかけ、本当に必要なお手伝いについて考え直す必要があるのかもしれません。保護者も「できる人ができることを行う」スポ少の理念に立ち返り、自分で考えて自分で解決する子どもの自主性を促す大人の立ち居振る舞いを示すことも大切なのではないかと思います。

S君ママ

S君ママ 「ボランティアのコーチは大変なんです!」 わが家も最初は保護者としてお茶当番などのお手伝いをしていました。その時は「自分の飲物くらい自分でもってくれば」と思っていましたが、実際コーチを任されてみると、毎週土日がつぶれてしまってゆっくりできない上、ワンオペで下の子の面倒をみながらお弁当まで作るのは大変でした。正直、お茶や昼食を他の保護者の方に準備して頂けると有難いです。そうして頂くことでコーチは他のお母さんともコミュニケーションをとれるので、お子さんの状態を把握するのに助かっているようです。

スポ少あるある

このようにスポ少では 保護者の連携、サポートが非常に重要な役割を果たしています。それだけに保護者間でのトラブルが多くなりがちです。全員にお当番を割り振れば、積極的にお手伝いに参加する人もいれば、仕事や家庭の事情、また身体的な問題で協力できない人もいらっしゃるでしょう。さらに、スポーツにかける熱の入れ方は家庭によって異なるので、おつきあいするには気を遣うものです。煩わしい人間関係はスポ少の永遠のテーマです。 スポ少の問題は保護者間だけにとどまりません。 子どものお父さんが監督やコーチをつとめているチームにありがちなのが、特定の子どもへの優遇だったり、技術指導力の不足、暴言暴力といった問題です。指導者不足が深刻化する中、指導のプロフェッショナルではないことを承知の上、無償で引き受けてもらっている手前、保護者の方もあまり強くは言えずにジレンマに陥ってしまうようです。 送迎だけで済んでしまう習い事とちがって、週3回も同じメンバーで目指すべき目的に向かって活動していれば、様々なトラブル、衝突が起こるのもやむを得ません。しかも勝負がからんでくるので、保護者も指導者も必死なのです! では実際にどんなトラブルが起こりがちなのか、スポ少トラブルのあるあるについて先輩ママさんにお伺いしましたので、幾つかご紹介したいと思います。

保護者トラブル編

S君ママ

S君ママ  「わが子のごり押しママ」 実力不足ゆえ、なかなか試合に出してもらえないお子さんの親が、自分の子が優位になるようにコーチにこびを売ったり、レギュラーの子を妬んで、その子に自分の子がいじめられていると騒ぎ出して子どもが非難の的になってしまい、お子さんはいたたまれずに退団してしまいました。

「指導者をさしおいてコーチングパパ」 競技経験者の親がコーチの指導法に口出しをしたり、子ども達に勝手に指導やアドバイスすることでチームワークが乱れ、一貫性のないプレーが続出!敗戦が続いたこともありました。 選手を選ぶ基準や試合のベンチワークについて、指導者に苦情を言ったりするのはトラブルのもとですね。

「保護者間の温度差!ボスママの圧力」 お母さんはあまりサッカーに興味がなくてルールも知らずに応援していると、スポ少皆勤賞の熱心なボスママに最低限ルールを覚えるように強要され、練習も毎回しっかり観戦するように指示を受け、恐怖のあまり担当のお当番も休みがちになってしまった方がいました。保護者間の熱量から生まれる軋轢は、お茶当番以上に負担を感じます。

保護者トラブル

指導者トラブル編

K君ママ

K君ママ  「指導者の実力・経験不足」 子どものお父さんや地域のボランティアがアマチュアコーチを担っているので、やっぱり指導力や指導方針にムラがあってなかなか勝ちあがれませんでした。そこで、豊富な実績のある年配の監督をお迎えしたら、今度は昭和気質のスパルタ野球で試合中に罵声、怒声が飛び交い選手が委縮してしまい、エラーが頻発ということも。結局、保護者・生徒から過半数以上の解任要求の賛同が得られたため、解任依頼をしました。

「指導者が自分の子どもを特別扱い」 コーチが子どもの親だとありがちなのが身びいきです。コーチも人間ですから、相性で接し方が左右されるのもやむをえませんが、自分の子どもだけ練習後にノックを行ったり目に余る個人的な特訓など、指導に差が出てくると他の親から不平不満の声が。レギュラー選びも、チーム勝利のための采配なのかえこひいきなのか微妙です。親とのコミュニケーションをないがしろにする指導者は戦術も伝わりにくく、采配に疑問を持たれることが多いですね。

「指導者のパワハラ」 非常に熱心なコーチなのですが、勝利にこだわるあまり試合といわず練習といわず、熱くなってしまい、暴言を吐いては子どもの恐怖心を煽ることがありました。またそれぞれの子どもの成長度合いに配慮しない過度なトレーニングや過剰な制裁、炎天下での長時間練習など行き過ぎた指導に不安を覚えることもありました。

指導者トラブル

指導者の方の暴言やパワハラ問題については「スポーツ指導には付き物」と諦めず、またその状況に慣れる前にJSPO(公益財団法人日本スポーツ協会)の「スポーツにおける暴力行為等相談窓口(子ども用)」(※3)に相談するようにしましょう。専門相談員(弁護士)に無料で直接相談ができる窓口で、電話(毎週火・木13:00~17:00)でもWEBフォーム・FAX(24時間受付)でも対応可能です。お子さんが自分自身で直接相談することもできます。

電話で相談:毎週火・木曜日 13:00~17:00(年末年始・祝日を除く) FAXで相談:24時間受付

指導者は、保護者からの過度な期待がプレッシャーとなり、ついつい厳しい指導を強いているケースも見られます。保護者のみなさんは、家族や仕事を犠牲にして、ボランティアのわりには拘束時間も労力も必要な仕事をお願いしてしまい、申し訳ないという気持ちもあると思います。しかし、精神的肉体的暴力は子どもの成長に負の影響をもたらし、スポ少の理念から著しく逸脱しています。 保護者の方はお子さんの小さな異変や、指導者の子どもへの接し方については注意深く見守る必要がありそうです。

まとめ

スポ少に見学に行くと先輩ママ達の応援や、テキパキとお茶出しに準備、片づけをしている姿、輪になって楽しそうに話している一体感を見ると、自分が今からこの中に入って上手くやっていけるだろうかと心配になる方もいると思います。チームの雰囲気やしきたりみたいなものは、チームそれぞれ千差万別です。お子さんが練習体験に参加される場合はお父さん、お母さんも是非一緒に参加してチームの雰囲気や指導者の人となり、指導方法、運営方針をしっかり確認し、果たして親も子もこのチームに慣れ親しむことができるかを判断した上で、入団を決めた方が良いでしょう。スポ少はホームページなどを開設していない場合も多いので、情報収集は先輩ママさんからの経験談ということになりますが、自分の学年だけでなく上級生、特に6年生の保護者に話を聞くことをお忘れなく! 主にスポ少の役員、運営を担うのは6年生の親となるので、役員の役割分担、仕事量などは現役の6年生の親にお聞きすると良いでしょう。

K君ママ

K君ママ 外から見ていると理不尽に感じる独特なしきたりも、実際に中に入ってみると、なるほど理にかなった秩序を守るためのルールなのだと納得できるものもありますよ。しばらくはしきたりに準じて様子を見ると良いと思います。 近頃では、多くのチームが選手不足に悩んでいるので、新規団員はどこもウェルカム状態です。指導者も保護者の方もみなさん暖かく迎えてくださると思います。

スポ少ライフを成功させるコツ

では、スポ少での活動を最後まで楽しく送るためにはどうしたら良いのでしょうか?スポ少ライフを成功させるコツについても、先輩ママからアドバイスを頂きました!

S君ママ

S君ママ 「入団前に家族会議で一致団結!」 とにかくスポ少は家族の協力が求められる活動です。親の出番、チームの練習スケジュールなどは、事前に把握して、家族全員がそのスケジュールのもと、団結して動けるかどうかを入団前に家族内で相談しておきましょう。

K君ママ

K君ママ 「自分の立ち位置をしっかりキープすること!」 親同士の熱量の違い、協力度合いによって保護者間のトラブルに巻き込まれることもありますが、自分のできることは積極的にお手伝いして、できないことは必要以上に無理してつきあわないこと(無用な飲み会やお揃いの応援ユニフォーム作りなど)。親の方がのめり込みすぎることなく、あくまで子どものサポーター役として冷静に、そして親同士の派閥やトラブルには自分なりの程良い距離を保ち、巻き込まれない姿勢を持つことが大事ですね。

学校のPTAでも似たようなトラブルやお悩みを耳にしますが、スポ少の場合は子どもがそのスポーツをやりたくて参加しているのであって、親はそれを見守る応援団でしかありません。親が主体のPTAと子どもが主体のスポ少は似て非なるものです。チームによっては様々な問題山積で親の方が根を上げたくなることもあると思いますが、子どもが一生懸命頑張っている間は、親の事情でやめることは避けたいですね。だからこそ、最初に、親子ともに許容範囲の練習量であり仕事量であるかをきちんと把握することが大切です。どうしても無理であるならば、民間のスポーツクラブや習い事という選択肢を提案してあげることも必要です。

勉強とスポーツの両立にラコモがおすすめ

スポ少では週3回の練習があり、土日もつぶれることが多いため、お子さまが学校の勉強についていけなくなるのでは?練習が忙しくて宿題ができないのでは?といった心配をされる方もいらっしゃいます。 確かに、練習後の疲れたからだで、1人机に向かって勉強するのが難しいお子さまもいるでしょう。練習日には勉強ができないからと、オフの日に塾に通わせるのはもっと酷だと思うお母さんもいます。 そんな時におススメなのが、塾への移動時間もなく自宅にいながら先生にマンツーマン(またはスポ少のお友達と一緒に)で勉強を教えてもらえるオンライン家庭教師です。 「オンライン家庭教師のラコモ」には、ご自身が勉強とスポーツの両立経験があり、少ない学習時間の中で最大限の学習効果を発揮する勉強方法を伝授してくださる「文武両道」の先生もいらっしゃいます。スポ少の練習量やお子さまの勉強スタイルに合わせて、お子さまにぴったりの先生をご紹介させていただきます。 ぜひ、お子さまの勉強でのお悩みや習ってみたい先生のご希望をお聞かせください。 勉強とスポーツのどちらも頑張りたいお子さんのサポートはラコモにお任せください!

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